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ワーグナー ニュルンベルクのマイスタージンガーをたたえる(2023年3月びわ湖・4月東京春祭)

ワーグナーの作品中、マイスタージンガーが最愛の作品であり、実演は8公演経験しています。大好きなので、全幕暗譜で振れると思います(?)

第3幕でトリスタンの旋律(※)が出てきてから、命名式の五重唱、そして場面転換に続く流れは感動的です。単なる楽劇ではなく、根底にはヨルダン川における若き日のキリストと洗礼者(前駆者)ヨハネの構図があると考えます(作中でも言及されますね)。この関係、本作のザックスとワルターだけではなく、グルネマンツとパルジファル、ヴォータンとジークフリートにも言えますね

※トリスタンとタンホイザーは、マイスタージンガーの中で昔話として登場します。ローエングリンでオルトルートが讃える古代の神々は、指環の登場人物たち。タンホイザーのニンフは、パルジファルの花の乙女、パルジファルが射落とすのはローエングリンを乗せてきた白鳥、そしてパルジファルはローエングリンの父親にあたるのです。全作品で緩やかにモチーフが繋がっていることを考えると、鳥肌が立ちます。

2023年3月6日はびわ湖まで遠征しました。

沼尻指揮京響は12型で編成が小さく、綺麗にまとまった演奏でさらさらと進みました。2021年11月の大野指揮都響(新国立劇場)が、ぶんちゃか鳴らす上に過去最長(?)6時間の超低速演奏でしたので、大変フレッシュで心地よく感じたのです。キャストも超豪華で、森谷さんのエファ、大西さんのコートナー、黒田さんのベックメッサーが秀逸でした。

4月6,9日の東京春祭はヤノフスキ指揮N響でした。ニコリとも笑わない、聖ヒエロニムス然とした苦行僧のようなこの人の芸風をよく知っています。ロマン性が乏しく、極めてザッハリッヒかつ剃刀のような切れ味でオケをよく鳴らす、期待通りの見事な高速演奏でした。オケと歌手を完全に掌握していたと言えるでしょう。演奏会形式でしたが、聴覚体験としてはいちばんでは?? と思います。

この先ワーグナーの上演機会に恵まれず、次回は2024年3月のトリスタン(新国立劇場と東京春祭で演目重複してます、本当に何とかならないのか?ちょっと不満…)です。二期会もタンホイザーやりますが、2021年2月にやったばかりなのでイマイチ新鮮味がありません。早く指環をやりますように。

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