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IWCの修理をたたえる

IWCインヂュニアコレクション

IWCは永久修理というのは以前から広く言われており、また実際それに近い体制になっているのですが、「修理および部品の保有は特に長期に渡り対応します」との文言に留まり「永久」とはリリースされてません。

実際のところ、創業当時のポケットウォッチから、マーク11、Ref.666およびインヂュニアSLのケースやブレス駒、ベータクォーツ搭載の初代ダヴィンチ(ちなみにこれもジェンタ作です)の外装部品交換、Ref.3521(ルクルトインヂュニア)およびocean2000のムーブメント全交換など様々な年代のメンテナンスに対応しており、基本的に断りません。

しかしながら、洪水と空襲(1944年4月1日に米軍がシャフハウゼンを誤爆)で社屋が損壊、資料が消滅し対応不可のモデルがあります。IWCは過去の部品(または互換品)をたまに再生産します(サカナリューズが突如復活したのはこのため)。しかし、一部の特殊な部品は再生産もできません。ポルシェデザインの黒いOCEANはT-con(特殊表面硬化処理)の外装部品がありません。また、耐磁ムーブメント用の特殊合金製部品も厳しいようです。

トラベリングウォッチ(アラーム付きワールドタイマー機能のクォーツムーブメント)は電池交換すら不可です。ベータ21を載せた初期のクォーツや、音叉時計も怪しいです(状態によっては対応するケースもあるらしい)。

また、基本的に出荷時のケースと機械のナンバーの組み合わせが記録されており、ニコイチ・ガッチャはコンプリートサービスおよびアーカイブ発行を断られてしまう傾向にあるようです。ただ、この点スイス本社とリシュモンジャパンでもいろいろ考え方があるようで、一概には言えないようです。オールドインターのケースには無印の物もあり、また貴金属製のケースの一部は関税の関係で日本製だったりしますので、本国でも把握しきれていない組み合わせもあるようです。

以前のアーカイブには出荷先が記載されており、「ディール・アビオニクス」やコサリーベルマン以前の日本代理店「シュリロ・トレーディングカンパニー」といった出荷先を見るのが楽しみでした。最近は出荷日のみの記載となってしまったようで残念です。

ちなみに、ヴィンテージモデルは基本スイス送りの修復サービス扱いとなるため、10万円以上が基本です。文字盤の修復から大きな傷のレーザー溶接等、メンテナンスの仕上がりは非常に良好であり、ヴィンテージモデルであってもほぼ新品のようになって帰ってきます(gstアラームなどのルクルトムーブも徐々にスイス送りがデフォルトになっているようです。お持ちの方はお気を付けください)。

いずれにせよ、現行・ヴィンテージ問わずIWCを安心して使える大きな理由として、耐久性のみならず極めて手厚いメンテナンス体制があります。興味深い事例がございましたら、ぜひ教えてください。

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