MENU
アーカイブ

IWC ヴィンテージアクアタイマー Ref.3231をたたえる

IWCヴィンテージアクアタイマーRef.3231

お気に入り度◎◎
おすすめ度◎

良い点
・潜水も可能な12気圧防水、ゴルフやハンマーの打撃にも耐える強靭な衝撃吸収装置付ペラトン式自動巻きcal.80111
・初代アクアタイマーRef.812(1812)を再現したコンプレッサーケース風の外観
・特殊機構によりインナーベゼル用のリューズはねじ込み式でなくても高い防水性を維持

悪い点
・44mmもある巨大なケースによりオリジナルの雰囲気が損なわれている
・オリジナルより防水性能が下がった(20気圧→12気圧)
・不必要なバックスケルトン仕様

2008年のIWC創業140周年記念として、ヴィンテージコレクションが発表されました。各ラインナップの初代をモチーフにして、当時の自社ムーブメント(cal.80111及びジョーンズキャリバー)を搭載して売り出したものです。オールドインターの名品を最新スペックで現代に甦らせた意欲的なコレクションでした。

素晴らしいコレクションでしたが、いずれもケースが著しく巨大化し、オールドインターのヴィンテージ感がかなり損なわれていた点が残念でした。

ヴィンテージアクアタイマーは、オリジナルのアクアタイマーRef.812(1812)にインスピレーションを得てデザインされており、外観はかなり酷似しています。 

Ref.812(1812)はなぜか近年高値で取引されていますが、社外製のコンプレッサーケースを用いた即席の潜水用時計でもあったため、状態の良いものが非常に少ないです。この点、ヴィンテージアクアタイマーはオリジナルの雰囲気を残しつつも、現代のスペックで再現されているため気にせず普段使いが可能です。

12気圧防水はIWCとしては潜水も可能な十分なスペックであり、同時期のアクアタイマークロノグラフ Ref.3719(クロノグラフのリセットボタンとインナーベゼル操作用のリューズが一体となった素晴らしい構造でした)も同じ12気圧防水となります。オリジナルのアクアタイマーが20気圧防水でしたので、もう少し頑張ってもよかったのではと思います。

インナーベゼル操作用のリューズはねじ込みではありませんが、水圧がかかるほど強固な防水性能を発揮する機構のため問題ありません(同時期のアクアタイマー1000 Ref.3548、アクアタイマー2000 Ref.3538と同様)。

ケースが44mmもあり、あまりに巨大なためオリジナルの雰囲気は乏しいです。Ref.812(1812)の復活を期待して手に取りましたが、やや違和感がありました。

また、湿気の侵入経路を増やすことになるため、バックスケルトンは不要です。cal.80111は極めて頑強な機械ですが、宝飾品ではないので無理に見せる必要も無いと思います。

コメント

コメントする

目次