市民オーケストラに入団して2年となりました。
私は学生時代に吹奏楽をして、社会人になってからオーケストラに転身しています。転身の経緯や、そこで感じたギャップについてお話したいと思います。
オーケストラのドアは、意外と開かれていますよ
所属団体について
練習
週に1回、平日の夜19:00~21:30で練習しています。定期演奏会を年に2回開いており、本番はプロの指揮者やソリストをお呼びしています。1回の演奏会につき指揮者による練習を10日弱行います。
またプロオケ奏者をお呼びしてセクション練習を見てもらったり、個人でプロのレッスンを受けている方も多いです。私は受けていませんので、全員というわけではありませんが、誰かに師事していると人脈が広がりますし、演奏がより楽しくなるとのこと。
この手の情報はオケ内で飛び交っているので、人づてにレッスンをお願いできるというのは市民オケに所属するメリットでもあると思います。私も検討しています。
メンバー
団員数は約80名で、我がオーボエパートは4人で回しています。私以外はオーケストラ歴10年を超えていてリードの自作ができるベテランの方々です。
吹奏楽界隈では「下り番」という言葉をあまり聞かないように思います。オーケストラは曲が長くソロも多いため、演奏会の中で担当する時としない時があります。それらを乗り番、下り番と表現し、フル出場のばあいを全乗りと言います。ですのでオーボエ4人は多いわけではなく、丁度良くバランスが取れている人数です。
年齢層が高く、おそらく平均年齢50を超えているので色んな方に声をかけて頂けます。人生の先輩たちに可愛がられ、私の楽器の成長も温かく見守ってもらっている感覚です。アドバイスをもらいすぎて迷走することもたまにありますが・・・笑
社会人になって吹奏楽からオーケストラに転身できるのか
楽器経歴
小学4年生からクラリネットを吹き始め、中学2年生でオーボエに転パートし吹奏楽コンクールで全国大会に行っています(全国大会行きは運よく先輩に肖っただけです)。その後新卒で楽器から離れ、ブランク3年でオーケストラに入ります。
誰かに師事したことはなく、中高にオーボエの先輩がいたわけでもなく、ほぼ我流でやってきました。そのため今でも「これでいいの?」と自分の演奏を不安になりがちですが、それでもオーケストラで楽しくやれています。
リードは最近になって、やっと少し削るようになりましたが既製品頼りです。糸巻はできません。
アマオケの見学に行ったきっかけ
吹奏楽やマーチングといったアクティブな音楽を長くやっていたため、クラシック音楽は退屈な音楽だと思い、あまり興味がありませんでした。当初は吹奏楽団を探していたのですが、仕事との兼ね合いで難しく、練習日程のみでオーケストラに見学にいくことにしました。
お試しで合奏に参加し、オーボエパートの方からお墨付きを頂き、気分を良くし、とりあえずやってみようという軽い気持ちで入団に至ります。
入団テスト
団体にもよりますが、私の所属オーケストラには入団テストがありませんでした。見学の際にお試しで合奏に参加し、無理そうだったら自主的に去っていく感じです。団体立ち上げ当初からいらっしゃるメンバーの中には、社会人になって初めて楽器を始めたという強者もいます。
オーケストラでの管楽器奏者はもはやソリストです。吹奏楽でソロ慣れをしているとオーケストラへの転身はスムーズだと思います。
私の経験談だと、行ってみたら意外と行けたとしか言えません。ものは試しで行ってみることをお勧めします。
あくまで体験に行くだけ、という体で行ってみると気楽です!
最近分かってきたオケの良さ
練習を重ねるうちに、オーケストラの音楽の方が胸が熱くなる瞬間が多いことに気付き、表現の奥深さにのめりこむようになりました。この表現の幅は管楽器だけでは作れません。
またオーケストラの団員の民度の高さが素晴らしいです。素敵な大人に囲まれて、将来こんな人になれたら良いなと思えるような品の良い方たちに出会えて、人生先行きが明るくなりました。今では吹奏楽団の練習(たまにお手伝いで吹きに行きます)よりも、オーケストラの練習の方が安心します。
また、オーケストラでオーボエを吹くということは大変目立ちます。他の記事でも書いていますが、いつも自分の演奏に頭を抱え、時には深刻になりすぎて調子を崩すことも。オーボエはいつも私に課題を与えます。人前で吹くことがこんなにも怖いだなんて知らなかった。けれどそれも今脱しつつあり、青春というか、成長を感じることができます。
そして何より、プロの指揮で大きなホールで演奏することができる楽しさと言ったら。気持ちの良い指揮で楽器を吹くのは最高ですよ。クラシック音楽は吹奏楽よりも、老若男女の幅広い人に親しまれているので、コンサートにも誘いやすいです。
吹奏楽とオーケストラの違い
個人的な印象ですが、吹奏楽とオーケストラの違いをざっくりまとめてみました。
吹奏楽 | オーケストラ | |
合わせる | たてとピッチを合わせる | 呼吸やフレーズ感を合わせる |
返事 | する | ほぼだれもしない |
運搬 | 年下が積極的に | 年齢関係ない、上下がない |
年齢層 | 30代くらい | 団体によるが、うちには80代がいる |
職種 | 様々 | 公務員、高校の先生、医者が多め |
学歴 | 様々 | 音楽課卒が一定数いる |
曲のイメージ | 迫力、高揚感、規則的 | 複雑な感情表現、自然の風景 |
メンバーの性格 | エネルギッシュ、若い | 穏やか |
合奏 | 音量、音程、音色他、寸分狂いなく合わせる | それぞれの技量が目立つ フレーズ感を合わせる |
緊張 | あまりしない | すごくする時がある |
指揮 | 打点がはっきりしている | 打点は指揮者による(拍の指示あまりない) |
指揮の見方 | 指揮をずっと見ている | 譜面の端で見ていて、コンマスも見る |
メトロノーム・ハモデ | 必須 | 使わない |
服装 | カジュアル | 上品 |
飲み会 | あり | あり |
楽譜 | カラフルに書きこみ | 鉛筆 |
チューニング | チューナー無しの時も | 実はチューナーあり |
演奏について悩んでいる記事です
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