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※退職した日の心境

万年筆で書く

私はうつ病(双極性障害)で仕事を2年半の休職し、退職しました。

改めて思い出してみても、退職手続きは随分難航しました。

電話に出ると涙で言葉が詰まって喋ることができませんし、もちろん職場に出向くこともできません。最終的にはリワークの職員さんを通して、メールのみで行いました(申し訳ない!)。

以下の文章はそういった手続きが全て終わり、退職日に書いた記録になります。当時の心境がそのまま表れていると思います。

ゆり

心配ごとも多かったけれど、どちらかというとほっとしていたように思います。

目次

手記より

今日もよく晴れている。

昨日も課長のこと(退職手続きでパソコン上でやりとりしている)を考えたりしていたら、すっかり体が固まってしまった。最近糖分摂取量も多いから、よけいに体が浮腫んでしまっている。このあと我が家にあるマッサージ機に頼って、足の裏を揉んでもらおうと思う。

こんな体がだるい日は動きたくないのもあるけれど、動いた方が良いよなとも思うわけで。母銭湯に連れて行ってもらえるようにお願いしようかと画策している。

行ってきたぞ!溶けた溶けた。温まりすぎて気持ち悪くなるかと思ったら、意外と大丈夫だった◎

そして今なんと、日本酒を舐めている(舐めるくらいしか飲めないのに結構入れてしまったものを舐めている。笑)。課長にお勧めされて、お酒を飲みつつ黄昏てみることにした。いかにもおじさん趣味だけれど、やってみようと思う。

先ほど課長から、今までのお礼の手紙に対して返事をもらった。要約すると「難しく考えすぎず、楽しくいきましょ」という内容だった。それをごうたに話したら「良い人に恵まれていたんだね」と言われて泣いた。私もそう思う。人には恵まれていたと思うと、退職が悔やまれる。いや、そんなことはない。

なんだかここ数日、お別れの挨拶をしていくうちに、日に日にスッキリしていく感じも確かにするのだ。さらに自分のこともわかってくるおまけ付き。

今日は一つの門出である。今までの卒業は次の場所が決まった状態での卒業だったけれど、今回は卒業先が未定だ。怖さや名残惜しさがこれほど違うとは…浪人生もこういう気持ちなのかもしれない。

次はどんな仕事が良いだろうか。可愛いらしい(見た目じゃなくて性格が)人が多いところが良いな。あと、ずっとパソコンの前にいるような作業ではなくって、自由に出入りすることができるのがいい。

もしかしたら一人暮らしを始めるかもしれない。

ゆり

現在も実家暮らしです笑

私の家は夕日や朝日が綺麗に見えるところに建ち、部屋は南向きで畳のこじんまりとした、わりかし綺麗なアパート。ヨガがのびのびできるくらいのスペースがあると良い。

近所には散歩コースがたくさんあって、自然を感じられて毎回楽しい。料理はシンプルで体に優しいものをたくさん作る。たまに誰かも食べにきたり、猫がやって来たりもする。少し仲良しな隣人ができたらなお良い。

休日には山に登りに行ったり、バイクでツーリングをしたり、キャンプをしたり、サーフィンをしたり、アウトドアなこともする。それを教えてくれる人が近くにいて、できることが増えていったらいいな。音楽活動も再開して、オーボエ吹きも再開したい。

今日で私は会社を辞める。今までの規制ルート、小学校、中学受験、大学受験をして建築課に入ったから建築の仕事を目指して、就職するこの一連の流れ。あー終わっていく私の人生の一部が。

私は今も大変幸せである。いかに幸せであるか書き連ねていこうと思う。

家族が好き。みんな元気。優しい。一緒にいると癒されるし、気遣いも少ししかしない。お父さんのおかげで私は力仕事がうまい。仲の良い友人もたくさんいる。

良い出会いも沢山した。M先生という大好きな建築の先生がいて、おかげで構造について学ぶことができて、今でも好き。建築家の先生に会うことができて、建築を考えるに必要な感性について教えてもらうことができた。Yさんという建築家を泣かせたこともあった。びっくりしたけれど大人が見せる涙を見ると、愛おしくなるしきちんと話を聞いてあげられたのかなと思う。

神社で働いたこともあった。Y地区の風土に触れることができた、田舎に止まったし、巡検で地質調査をしたし、Hの田園風景には心打たれた。

部活でも全国大会にいったり、恩師から社会の基礎を教えてもらって、堅実さが強すぎても幸せにはなれないこととか色々知れた。

うつになって深く考えられるようになって、ヨガを通してまた考え方や生活の仕方が変わって、それをとても気に入っていること。自分の体や思考が少しずつわかってきて、付き合うのが上手になってきたこと。

ごうたがいてくれて、いつも話を聞いてくれてとても楽しいこと。

朝散歩とかで、空や木々や風を感じると多幸感で胸がいっぱいになるところ。言葉を話して十分に動けて、大好きなご飯を思う存分食べることができること。今日も身近な人が楽しそうに過ごしているところ。しゃべっていて落ち着くとか、文章が上手だね、と褒めてもらえること。寂しいと言ってくれる人がいること。好きなものを我慢せずに買えること。自分の部屋が居心地の良いこと。

お酒の影響かしら。体が暖かくなったかしら。

もう少しで10時半。

素敵な未来がみんなに、あと私にも訪れますように。

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