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さて、ケースを見ていきましょう。
インヂュニアは2000年までにカタログ落ちし、2005年にRef.3227で再登場します。これはジェンタによるRef.1832のクッションケースをグイ・ボベがリファインしたものでした。さらにRef.3239 (2013年)からは、クリスチャン・クヌープによってシリンダー型のケースをブレスレットで挟む意匠となり、側面からの印象が変わりました。
Ref.3228、Ref.3236、Ref.3264 との比較
2023年のRef.3289では、クッションケースに回帰しています。全体的な印象として、エルゴノミカルな造形が目立ちます。2005年の復活以降のインヂュニアは、直線と角を強調したデザインでした。2013年から、チタン、セラミック、カーボンを用いた大型ケースの高級モデルが登場しますが、これらはやや丸みを帯びた意匠でした。こんなところに伏線があったとは!
裏蓋にも変化が見られます。Ref.3227は膨らんだ裏蓋、Ref.3239は偏平な裏蓋を持ちました。Ref.3289はわずかに膨らんだ、OCEAN2000のような裏蓋です。ブレスレットと接触して傷が付くことを防ぐため、裏蓋表面に特殊加工がされているようです。
以前も書きましたが、リスクはベゼルを留めるビスです。展開図を見ても、文字盤側に薄いパッキンを挟むようですが、それ以降の外側、つまりその他のスペースに対しては、一切シールするものがないため、ビスの周辺をはじめとするベゼル周りには湿気が入り放題になります。
汗や汚れが付着したまま長期間放置すると、腐食し固着する危険性があります。良い素材を使っているためそこまで神経質にならなくても良いと思いますが、特にステンレスモデルは要注意でしょう。
また、ベゼルのビスの穴も、ベゼル周縁との距離が近すぎ、ぶつけたら繋がってしまいそうで心許ないです。いざとなったら交換ですし、またIWCはレーザー溶接で修復するので過度な心配は不要かもしれません。



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