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IWC ビッグパイロットウォッチ43 Ref.3293をたたえる

お気に入り度◎◎◎
おすすめ度◎◎◎◎◎

良い点
・お洒落かつスマートなサイズになった伝統の意匠
・素晴らしいペラトン式自動巻Cal.82110
・便利なベルトのクイックチェンジシステム
・夜光が全ての数字に付いている
・10気圧防水の頑強なケース

悪い点
・耐磁インナーケースが無い
・玉ねぎ型の巨大なリューズが手に当たる
・ベルトのクイックチェンジはコツがいる
・ブレスレットは複雑な構造ため分解時は要注意

IWCのパイロットウォッチには、イギリス連邦向けのマークシリーズと、ドイツ空軍向けのB-Uhrを祖に持つビッグパイロットウォッチの2系統があることは、既に述べたとおりです。

ちなみに、IWCパイロットウォッチの全ての祖は1936年のスペシャルパイロットウォッチです。これは後付けでマークIXと呼ばれることもありますが、軍用では無く純粋な民間用のパイロットウォッチでした。なお、これは2008年のIWC創立140周年を記念したヴィンテージコレクションでRef.3254として復活します。

ビッグパイロットウォッチは2002年にRef.5002で再登場します。ポルトギーゼクロノグラフやランゲ1、ダトグラフなどを監修した時計史家ラインハルト・マイスによるデザインは極めてツールウォッチ然としたもので、その渋さは他に比類がありません。

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2021年には、クリスチャン・クヌープによるアップデートが施され、ビッグパイロットウォッチ43として、極めて都会的で洗練されたスポーツウォッチに生まれ変わりました。

※レザーストラップのついた46mmのビッグパイロットウォッチこそ至高であるという意見も根強く、私も賛同するところです。

これまでIWCのパイロットウォッチは6気圧防水でしたが、本作以降10気圧防水が増えてくるようになりました。スペック向上は喜ばしいです。もっとも、IWCはスペックをかなり控えめに表示しています。IWCの基準では、6気圧防水でもシュノーケリング可能となっているため、6気圧、10気圧防水の表記の違いは気にせずに酷使できるでしょう。

ビッグパイロット43にはケースの素材や文字盤の色など様々なバリエーションがありますが、私が手に取ったのは青文字盤のブレスレットモデルRef.329404です。

46mmのビッグパイロットウォッチを43mmにサイズダウン、日付とパワーリザーブ表示を取り除いたシンプルな時計です。

明瞭な文字盤の仕上げは精緻を極め、全ての数字に十分な量のルミノバ夜光が塗られており、暗いところで大変見やすいです。これまでのビッグパイロットウォッチは夜光が3時、6時、9時、12時位置の4ヶ所のみのため、本作でさらに実用性が向上したと言えましょう。

文字盤がシンプルになったため、さらにオリジナルのビッグパイロットウォッチに近づきました。

本作からEASX-CHANGE®システムが導入され、新開発のブレスレットも登場しました。

工具無しでブレスレット、レザーストラップ、ラバーストラップに交換できるため極めて便利です。操作には慣れが必要なため、取り付けミスを防ぐためにも練習した方が良いでしょう。

ブレスレットはサテンとポリッシュを組み合わせたエレガントなものです。バックルのIWCマークを押すと、長さの微調整が可能です。

接続はIWCメタルブレスレットシステムによるものです。リンクの数が多いため汚れが溜まりやすく、定期的な洗浄が不可欠です。

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ケース側のリンクはテーパーがかかっており、またリンクの部位ごとにサテン、ポリッシュと仕上げが異なることから、各リンクを区別し配置、パズルのように組み立て直します。ここまで複雑なブレスレットは久しぶりでした。

耐磁インナーケースが無いため、裏蓋からはペラトン式自動巻Cal.82110を見ることができます。セラミックの部品を用いており、IWC自社製ムーブメントの基幹となる良い機械です。手巻きの方向が通常と逆回しのため、初めて手に取ると違和感があるでしょう。

しっかりした防水ケースに見やすく良く光る文字盤、日付無しのパワーリザーブ80時間と極めて実用性が高い秀作です。昔からのIWCらしい渋さは少ないですが、現代風に解釈されたモダンなパイロットウォッチとして高く評価します。

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